今回はウェルズ・ワイルダーによって作成された非常に人気のある3つのインジケーターについて解説します。
DMSについて
まず最初の指標は方向性指数(DMS)についてです。
このインジケーターはトレンドインジケーターでありトレンドの強さを示しトレードのシグナルを提供してくれます。
DMSでうまくトレードするには、トレンドでトレードする必要があるのでトレンドを確認する必要があることが注意点です。
トレンドでインジケーターを使用していない場合、おそらく多くの失敗したシグナルを受け取ることになります。
上昇トレンドのチャートがあり、DMSをプロットしました。
DMSは3本のラインをプロットします。
緑のラインは+DI、赤いラインは-DI、青いラインはADXです。
+DIはレートがどれだけ上昇するかを測定します。
-DIはレートがどれだけ強く下降するかを測定します。
ADXはトレンドの方向を示しているラインです。
そのため、緑のラインが赤いラインより上にある場合上昇トレンドがあることがわかります。
赤いラインが緑のラインよりも上にある場合は下降トレンドになることがわかります。
赤いラインと緑のラインの間の距離が大きいほど上向きまたは下向きの強さがあります。
この例で見ると、ここで価格が急上昇したとき、赤と緑のラインの間の距離が非常に大きいことがわかります。
ただし、赤と緑のラインが接近しているとラインが交錯し価格が下がっていることを意味します。
これら2つのラインの間でのクロスオーバーはトレンドの方向の変化を意味します。
緑のラインが赤のラインの上で交差した場合上昇トレンドの開始、または上昇トレンドの開
始中に上向きの動きがあるとわかります。
ラインが再び交差するとき、この上向きの動きが停止したことを示しています。
方向が変わったり、力がなくなったりすることがわかります。
青いラインで春ADXはトレンドの強さを示しています。
ADXは1から100の間で変動します。
ADXは上昇トレンドと下降トレンドを区別せず、価格が特定の方向に向かってどれだけ強く動いているかを示すだけです。
したがって、緑と赤の2本のラインから方向を取得し、青いラインで動きの強さが確認できます。
ADXは20を越えるレベルからトレンドが開始していると考えられます。
50を越えると非常に強くトレンドが発生していると考えられます。
インジケーターの期間は、感度を決定します。
インジケーターのデフォルトの値は20期間ですが、これよりも少なくすることも出来ます。
期間が短くなると感度が高くなります。
期間が短くなると感度が高くなります。
次にDMSでトレードをする最も一般的な方法を解説します。
最も一般的な方法は赤と緑のラインでクロスオーバーした時にトレードすることです。
緑のラインが赤のラインと交差して赤のラインより上になるとロングでトレードされます。
赤いラインが緑のラインと交差する反対側ではショートとなります。
ただし、クロスのすべてがランダムにトレードされることは想定されていません。
これはクロスがたくさんされることがわかり、多くのシグナルが失敗しているためです。
重要なのは上昇トレンドの間このインジケーターを見るだけでなく、チャート上でより高い高値とより安い安値を見て確認する必要があるということです。
例をあげましょう。
例えば、このシグナルを見てロングをしたとします。
移動平均線を見るとトレンドは緩やかに上昇しています。
まずはストップロスを置かなれければなりません。
前回の安値あたりに置きます。
エグジットも配置する必要があります。
このインジケーターでエグジットする方法は2つあります。
1つ目は反対側のクロスで終了することです。
したがってここではこの辺りがエグジットとなります。
もう一つのエグジットはトレンドの強さを測定するADXの動きです。
ADXのラインが上昇から下降に切り替わったあたりでエグジットします。
これはトレンドの強さが弱まっていることを意味するからです。
もちろんいつもでリスクをとってエグジットは1:1や1:2でトレンドトレードをしても問題はありません。
またトレンドラインを引くなどの他の一般的なエグジットを使用することもできます。
このインジケーターが役立つ方法の1つはダイバージェンスです。
ダイバージェンスはトレンドの勢いを見つけようとするときに使用されるものです。
したがってダイバージェンスとは価格に特定の傾きがある場合でも、インジケーターが反対の傾きを示していることを意味します。
例えばここではチャートでは上向きの傾斜がありますがインジケーターでは+DIは下向きの傾斜になっています。
これがダイバージェンスでトレンドが弱くなっていることを意味します。
ダイバージェンス後、価格が移動平均線まで戻るのを待ち再びトレードを開始し、次のクロスを取得して同じことを行うことも出来ます。
次にDMIでトレードする方法はADX以外のラインを消して、ADXのみを使用する方法です。
このインジケーターが20を超えるとトレンドが発生する可能性があり、20を超えたあとトレンド戦略のみでトレードし、20を下回るとトレードをしないといかレンジトレードをするというものです。
パラボリックSARについて
ウェルダーによる次のトレンドインジケーターはパラボリックSARについて説明します。
SARとはストップアンドリバースという意味です。
このインジケーターは非常に人気があり、使い方を理解するのも非常に簡単であり、ストップロスポイントとしても使用できます。
トレンドシグナルを取得するためのインジケーターを使用しないトレーダーでさえストップロスを配置するために使用することがあります。
パラボリックSARの主な概念を説明するのは非常に簡単です。
ドットがローソク足の下にある場合はロングであり、ドットがローソク足の上にある場合はショートとなります。
AFのパラメータを変更することでインジケーターの感度を変更することが出来ます。
次にパラボリックSARのトレード方法を説明します。
パラボリックSARのエントリーシグナルはドットの方向の変化であると想定されています。
ただしここでもドットの方向が変わるたびにトレードをすると多くの間違ったシグナルが発生し資金が減ってしまいます。
ポイントは価格アクションを見て、ロングのシグナルのみを取得することによりトレンドが存在することを見つけることです。
例えばこのあたりですとトレンドが発生しているため、パラボリックSARが方向を変えたときにエントリーし、エグジットすると良いトレードとなります。
反対のシグナルを見ると成功することはなく資金を減らすことになります。
パラボリックSARのエグジットシグナルは、取引している方向とは反対の方向に転換した時です。
次にインジケーターが別のドットをプロットするたびにストップロスを新しいドットに移動させます。
これによりトレーリングストップのように機能しポジションが上向きでクローズされます。
別の方法ではストップロスをドットに置きその後のエグジットとしてドットが反転したらエグジットをするかリスクリワードレシオを使ってエグジットすることやトレンドラインを使ってトレードするなどの方法もあります。
パラボリックSARは非常に単純なインジケーターであり、単純な概念です。
価格アクションからトレンドがあるかを確認するように注意してください。
RSIについて
最後のインジケーターはRSIです。
RSIはおそらく最も人気のあるオシレーターです。
オシレーターは価格を中心に振動するインジケーターであり、最大値と最小値がありそれらが表示されます。
RSIをプロットしました。
ウィンドウでわかるようにRSIには最小値があります。
この値に達することは滅多にありませんが、最大値は100、最小値は0、中間レベルの50を中心に上下に振動します。
オシレーターはチャートの価格が買われ過ぎか売られ過ぎかを示します。
買われ過ぎとは過去のデータと比較してレートが高すぎる価格に達した、またはトレンドが始まっていない場合は再び下がることを意味します。
反対は売られ過ぎのエリアで価格が非常に低い価格に達していることを示しています。
下降傾向が見られない場合は再び上昇します。
インジケーターが70を超えると価格は買われ過ぎと見なされます。
したがってここでショートを入れると勝つことが出来ます。
このインジケーターで使用する一般的なレベルは70と30です。
これらはインジケーターが買われ過ぎまたは売られ過ぎであることを示すレベルです。
次にRSIでトレードをする方法を説明します。
RSIは通常レンジ相場でうまくトレードされています。
RSIを使用する最初の方法は30を下回るとロングし、70を超えるとショートします。
別のトレード方法は30のレベルを超えたときにすぐにトレードするのではなく、価格が上がるのを待ってからロングし、70のレベルを下回った時にショートします。
次にストップロスを配置する時も注意する必要があります。
このインジケーターはストップロスを配置する場所を提供しないため、前のスイングのローソク足の下にストップロスを置く一般的なトレード方法を使用する必要があります。
オシレーターはトレンドトレードにも使用できますが、トレンドは価格が急速に変動しているため、このインジケーターを特別な方法で使用する必要があります。
まずしなければならないことは、トレンドの方向に合わないシグナルは取得しないことです。
したがって価格の動きを使用して上昇トレンドが確立した場合、ロングのみのシグナルを取得します。
またトレンドがあるときにRSIで実行できる別の方法は70と30の代わりに35と65のレベルを使用します。
トレンドがある場合価格は特定の方向に急速に上昇します。
そのためオシレーターのレベルが30までに到達しません。
その場合30ではなく35を使用すると良いでしょう。
RSIでトレードする最後の方法はダイバージェンスを使用することです。
RSIはダイバージェンスの非常に優れた指標でもあります。
例えばここでは価格が上昇していることがわかりますが、RSIでは下降しています。
ここでダイバージェンスが発生しているので非常に良いエグジットとなります。