今回はATRについて解説します。
ATRについて
ATRはボラティリティのインジケーターです。
簡単に言うとボラティリティとはレートが上下することを言います。
レートが急速に変動している場合はボラティリティが高く、変動が遅い場合はボラティリティが低くなります。
ATRはウェルズワイルダーによって開発された指標です。
ATRはトゥルーレンジの概念に基づいて計算されます。
トゥルーレンジは、次の3つのうちの最も高い値です。
現在の高値-現在の安値
現在の高値-前日の終値
現在の安値-前日の終値
現在の高値-前日の終値
現在の安値-前日の終値
ATRをプロットしてみましょう。
ATRのデフォルトの期間は14期間です。
インジケーターは市場のボラティリティを示します。
ボラティリティが上昇しているときには値が上昇していることを意味します。
ATRは急速な動きを見せるとインジケーターは上昇します。
インジケーターの値は設定した期間のボラティリティの範囲を表します。
1時間足のタイムフレームを使うと過去14時間分のATRが表示されると言うことです。
日足を使うと14日間となります。
日足を使うと14日間となります。
タイムフレームに合わせて適切な期間を選択することが重要になります。
ATRのトレード方法
インジケーターがどのように機能するかを説明したので、トレードでどのように使用できるかについて説明します。
インジケーターは通常ストップロスを何pips離すかを知るために使用されます。
ATRでそれができる理由は市場のボラティリティを理解し、市場がどれだけ動いているかを理解しストップロスを設定できるからです。
チャートを見るとATRが15pipsになっていることがわかります。
1時間足のチャートなので期間は24です。
仮にここでロングを入れると想定しましょう。
ストップロスを例えば5pipsに入れると、この期間ではストップロスがヒットする可能性が非常に高いことがわかります。
ストップロスを15pipsにするとヒットするかも知れませんし、ヒットしないかも知れません。
20pipsから25pipsに置くと、前のデータに基づいてヒットする可能性は低くなります。
ストップロスの正しい配置はありません。
それはトレードシステムやリスクリワードレシオ、そしてポジションを保持する時間に依存します。
1:2のリスクリワードレシオに基づいて使用するのであれば、ストップロスはATRの1から1.5倍、この場合は15か23pipsに設定し、利食いを46pipsに配置します。
ATRを使用する際に正しい比率はありません。
それは全てトレードシステムと何をしたいのかによって異なります。
次はATRをトレーリングストップとして使用する有名な方法について説明します。
トレーリングストップとは、特定の距離からスポット価格に従い、注文の方向のみに移動するストップロス注文です。
ここにトレンドがあることがわかります。
ここにトレーリングストップを置くとします。
トレーリングストップは特定のレンジの価格に従うことです。
例えばこのレンジが11pipsとします。
この場合11pipsの価格に従い上昇すると、トレーリングストップも価格とともに上昇します。
ただしトレンド方向に移動するため、価格が下がってもトレーリングストップは下がることはありません。
ATRを使用したトレーリングストップを利用する際に便利なインジケーターがあります。
Chandelier Exitと言うインジケーターです。
プロットされると赤と青のドットがあることがわかります。
これらのドットがストップロスを配置するポイントになります。
これはトレンドでうまく機能します。
トレンドに合わせてドットも上昇するためこれに合わせてストップロスの位置も上げて行けば良いトレードとなるでしょう。