28日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、7−9月期米国内総生産(GDP)速報値が予想を下回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)の早期利上げ観測がやや後退し、113.26円まで下落した。ユーロドルは、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が「インフレ高進の時期が予想より長く続く」とタカ派的な発言をしたことで1.1692ドルまで上昇した。ユーロ円は131.56円から132.70円まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、ニューヨーク市場のドル安の流れを受けて上値が重い展開が予想される。本日は、中国恒大集団の9月29日の利払い4750万ドルの猶予期間の期日となっているが、中国政府が、中国恒大集団の創業者に対し、個人資産で債務を返済するよう求めたことで、利払いの履行が予想されている。
ドルは米国の7-9月実質国内総生産(GDP)の速報値が前期比年率+2.0%となり、4-6月の前期比年率+6.7%から減速しており、パウエルFRB議長が警告していたように、米連邦準備理事会(FRB)の早期利上げ観測が後退したことで、売り圧力が優勢となっている。また、米20年債と30年債のイールドカーブが逆転していることも、インフレ高進と景気減速によるスタグフレーションへの警戒感を高めている。
ドル円の実質実効為替レートが70台を割り込みつつあることで、黒田日銀総裁が2015年6月に「実質実効為替レートを基準にすれば、現在のドル円レート(※125円付近)は相当な円安水準であり、これ以上の円安水準はありそうにない」と警告した67台を窺う展開となっている。昨日は、黒田日銀総裁が「黒田シーリング」に言及するのか否かが注目されたが、「現在の円安は経済にプラス、実質実効レートに基準ない」と述べたことで、警戒感は後退した。
9時半に発表される9月豪小売売上高の予想は前月比+0.2%で、8月の前月比-1.7%からの改善が見込まれている。7-9月(第3四半期)の生産者物価指数は、第2四半期(前期比+0.7%、前年同期比+2.2%)からの上昇が見込まれている。27日に発表された消費者物価指数は、前年同期比+3%、前期比+0.8%だった。豪中銀当局者が注目している消費者物価指数(CPI)トリム平均は前年同期比+2.1%となり、2015年以来の2%台を記録した。先週公表された豪準備銀行(RBA)議事要旨では「CPIが持続的に2-3%で推移するまで利上げはしない」となっており、第3四半期のコアインフレ率が2%台に乗せてきたことで、第4四半期もインフレ高進が続いた場合、利上げ観測が高まることになる。本日の生産者物価指数のポジティブサプライズに要警戒となる。昨日は、豪準備銀行(RBA)が、3年債利回り目標の対象である2024年4月償還債買入オペを見送ったことで、3年債利回りがRBAの目標である0.10%から大幅に急騰している。
