7日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったこと、ダウ平均が一時550ドル超上昇し、米10年債利回りが一時1.5764%まで上昇したことなどで、111.65円まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、今夜発表される米9月雇用統計の改善見通しから、底堅い展開が予想される。
9月の米雇用統計の予想は、失業率が5.1%で8月の5.2%から低下、非農業部門雇用者数は前月比+50.0万人で8月の前月比+23.5万人からの増加幅改善が見込まれている。最小予想は前月比+25万人、最大は前月比+70万人となっており、8月同様のネガティブサプライズに警戒しつつも、上方修正される傾向にある8月分の上方修正によるポジティブサプライズにも要警戒か。新型コロナウイルス禍で導入された失業給付の特例加算措置が、9月6日に終了していることで、9月分も職場への復帰によりポジティブサプライズに要警戒か。
米国9月の雇用関連指標は以下の通りに、やや改善を示唆している。
【9月】 【8月】(〇改善・●悪化)
【改善】
〇シカゴ購買部協会雇用指数:52.4 48.3
〇失業保険継続受給者数(9/12週):280.2万人 290.8万人
〇ADP全国雇用者数: +36.8万人 +34.0万人
〇米ISM製造業雇用指数:50.2 49.0
【悪化】
●米ISM非製造業雇用指数:53.0 53.7
●消費者信頼感指数(雇用):42.5% 44.4%(※職が十分-雇用が困難)
●新規失業保険申請件数(9/12週):35.1万件 34.9万件
また、本日は、米上院で債務上限の12月までの短期引き上げが採決される見通しとなっている。債務上限は、12月までの期間限定で、28.5兆ドル程度から29兆ドル程度まで引き上げられる見通しだが、12月になってからは、税制・支出法案、暫定予算などと共に、31兆ドル程度までの引き上げ、あるいは、2022年12月までの凍結が協議されることになる。
ドル円の注文状況は、上値には、111.70-90円に断続的にドル売りオーダー、112.00円にドル売りオーダーが控えている。下値には、111.30-40円に断続的にドル買いオーダーが控えている。