27日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、ダウ平均や日経平均先物が軟調に推移し、米10年債利回りが1.51%台まで低下したことを受けて113.39円まで反落した。ユーロドルは1.1626ドルまで堅調に推移した。カナダドルは、カナダ銀行(BOC)が量的緩和(QE)の終了を表明し、利上げ開始時期を前回の2022年後半から22年半ば(第2四半期または第3四半期)に前倒したことで上昇、対ドルで1.2301カナダドル、対円で92.48円まで加ドル高に推移した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、ダウ平均や原油価格の下落、米10年債利回りが1.5%台へ低下していることで上値が重い展開が予想される。
日銀金融政策決定会合では、新型コロナウイルス禍に対応した大規模な金融緩和策の維持が決定され、供給制約による輸出・生産の落ち込みや個人消費の低迷を反映して、2021年度の経済成長率見通しの引き下げが検討される模様、と報じられている。注目ポイントは、日銀金融政策決定会合終了後の15時30分からの黒田日銀総裁の記者会見となる。
ドル円は、原油価格の上昇や11月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始決定観測などから、先週114.70円まで上昇したものの、115円の節目を前に、買い持ちポジションの利食い売りが優勢となっている。現在のドル円の実質実効為替レートは、70台を割り込みつつあり、黒田日銀総裁が2015年6月に「実質実効為替レートを基準にすれば、現在のドル円レート(※125円付近)は相当な円安水準であり、これ以上の円安水準はありそうにない」と警告した67台を窺う展開となっている。すなわち、名目為替レートでは、125円と115円と10円幅があるものの、実質為替レートは70付近で同水準にあることで、黒田日銀総裁が「黒田シーリング」に言及するのか否かに要注目となる。黒田日銀総裁は、財務官時代に実施した円売り介入で、米国債の買い持ちポジションを14兆円増やしたが、ドル円の買い持ち値は113.80円付近となっており、現状のドル円水準はブレークイーブンとなっている。
リスク要因としての中国恒大集団のデフォルト(債務不履行)懸念に関しては、今週も9月29日の利払い4750万ドルの猶予期間が迫っているものの、一部事業の再開が報じられていること、中国国家発展改革委員会がオフショア債券の支払い履行を要請し、中国政府が、中国恒大集団の創業者に対し、個人資産で債務を返済するよう求めたことで、警戒感が後退しつつある。
