6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、欧州株やダウ平均が下落したことで111.20円まで下落後、「マコネル米上院院内総務(共和党)は債務不履行(デフォルト)を回避するため12月までの債務上限の停止を提案した」との報道で111.50円付近まで反発した。ユーロドルは、欧州株下落を受けて1.1529ドルまで下落後、1.1560ドル付近まで反発した。


 本日の東京外国為替市場のドル円は、原油価格の反落を受けて日本売り(円売り・日本株売り・日本国債売り)が一服し、上値が重い展開が予想される。


 CTA(商品投資顧問業者)などの米系短期筋は、今週初から、原油価格や天然ガス価格などのエネルギー価格が高騰していたことで、原油価格上昇に対して脆弱な日本経済に狙いを定めて、日本売り(円売り・日本株売り・日本国債売り)を仕掛けていた。しかし、昨日は、原油価格が米戦略石油備蓄(SPR)放出の可能性との報道を受けて反落したことで、ドル円も反落している。本日は、明日に米9月雇用統計の発表を控えていることで、上値が重い展開が予想される。

 ドル円の上昇を牽引していた米10年債利回りの上昇基調も、1.57%台から1.52%台へ低下していることで、今後の米10年債利回りの動向は米9月雇用統計次第となっている。


 また、イエレン米財務長官が10月18日をXデイと警告していた連邦債務上限に関しては、マコネル米共和党上院院内総務が民主党に対して、11月末までの債務上限引き上げで合意する案を明らかにしたことで、米国が直ちにデフォルト(債務不履行)に陥るリスクが後退した。

 本日は、もう一つのデフォルト(債務不履行)懸念問題である、中国恒大集団に関するヘッドラインに要警戒となる。


 ドル円の注文状況は、111.50円の7日のNYカットオプションを軸にして、上値には、111.80円にドル売りオーダー、111.90-112.00円に断続的にドル売りオーダーが控えている。下値には、111.20円にドル買いオーダー、111.00円に7・8日のNYカットオプションとドル買いオーダー、割り込むとストップロス売りが控えている。