海外市場でドル円は、アジア時間と欧州時間に114.45円まで買われ上値を試したものの、前週末に付けた約3年ぶりの高値114.46円を上抜くことはできなかった。

 ユーロドルは、米長期金利が上昇幅を縮めたこともユーロ買い・ドル売りを促し、前週末の高値1.1619ドルを抜けて一時1.1622ドルまで上値を伸ばした。


 本日の東京時間のドル円は、堅調地合いは継続されるだろうが、大きな値動きは期待できないか。昨日は実需の動きに左右されたが、本日も同様な値動きが予想される。東京時間には本邦勢を中心にドル売り・円買い意欲が若干強いことがドルの頭を抑えるだろう。しかしながら、昨日も米金利上昇にはドル買いで敏感に反応するものの、米金利の低下でのドル売りは反応が薄いことは、トレンドの強さを表しているといえる。これまで上値を抑えられていたチャートポイントや節目をこなしていることで、トレンドとしては強いドル買いトレンドが変わるのも難しく、年初来高値を更新していく局面もあり得るだろう。


 ドル買い要因としては、引き続き世界各国のエネルギー不足の問題が深刻で、原油価格が堅調に推移していることだ。昨日のWTI11月限は一時83ドル台まで上昇した。いささか上げ幅も、上昇スピードも速いことで調整の売りが入る局面はあるだろうが、英国、中国、ユーロ圏などを中心としたエネルギー不足解消の目途が立たず、原油高によるインフレ懸念、米金利を中心とした金利高によるドル買い意欲は継続しそうだ。


 一方でドル売り要因は、ダウ平均が大幅に下落する直前の昨年10月1日に、パウエルFRB議長が最大500万ドル相当の株式を売却したことが昨日明らかになったことだ。同様に株取引を行ったカプラン米ダラス連銀総裁とローゼングレン米ボストン連銀総裁は総裁職を辞任することになったが、FRB議長も同様に株取引を行っていたことで再任の道が険しくなったといえそうだ。いままでは再任を指示していたバイデン米大統領とイエレン米財務長官が、今後の態度を変える可能性もあり、FRBの信認低下が一時的にドル売りになることには注意をしておきたい。また、食傷気味にはなってきているが、中国恒大集団のデフォルト(債務不履行)懸念にも警戒はしておきたい。


 本日の東京時間は、10月豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨が公表される以外は主だったイベントがない。10月のRBA理事会は無風だったこともあり、議事要旨もサプライズとなる内容を期待するのは難しく、値動きは限定的になるか。