海外市場でドル円は、アジア時間に一時112.73円と約1カ月ぶりの安値を付けた影響が残ったものの、NY市場に限れば方向感に乏しい展開だった。一時113.11円付近まで値を戻す場面もあったが、米長期金利が低下すると112.74円付近まで下押しした。ユーロドルも1.15ドル台後半で値動きが鈍った。
本日の東京時間のドル円の上値は限られるか。昨日は約1カ月ぶりに112円台まで弱含んだドル円だが、112円前半では本邦勢を中心に値ごろ感からの買いが観測される。昨日は欧米入り後も112円台後半は底堅く、本日の東京時間でも相応の買いが出てくることが予測される。しかしながら、商品先物取引委員会(CFTC)の円先物のポジション状況は先週2日時点で、2018年12月以来となる円ショートポジションを記録するなど、海外投資家も円売りに傾いていることでドルの上昇局面では、ドル円を売り逃げたい市場参加者も多数いると観測されることで、上値は抑えられそう。また、円同様に低金利・安全資産とされるスイスフランにも買いが集まっていることも、ドル円の上値を抑える要因となりそうだ。
本日の東京時間の注目経済指標は、10月の中国消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)。中国CPIは伸びが鈍化しているが、9月のPPIは前年比+10.7%と1996年の統計開始以来で最大の伸びを記録している。中国人民銀行(中央銀行)のかじ取りが難しくなっていることで、両指標の結果次第で中国株式市場含め神経質な動きが予想される。
経済指標以外では、バイデン大統領が先週、ホワイトハウスにブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事を招きFRB議長について会談したと報じられているが、パウエルFRB議長の去就問題が近々発表される可能性が高まっていることに要警戒。また、中国恒大集団の利払い猶予期限が11日(日本時間では12日)に迎えることで、恒大集団を含め複数の中国不動産企業の行方にも目を向けておきたい。なお、米国時間には米国の10月CPIも発表予定となっている。
