海外市場でドル円は、前日の10月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことを受けて、米早期利上げ観測が高まる中、押し目買い意欲は旺盛で下値は堅く、一時114.11円付近まで持ち直した。ユーロドルは一時1.1443ドルと昨年7月以来の安値を更新した。
本日の東京時間のドル円は114円を挟んだレンジとなるか。昨日は米債市場がベテランズデーで休場だったこともあり、ドル円の動きは限られた。市場は本日から戻ってくる米債市場の動向次第で、ドル買いになるのか、ドル売りになるかに分かれる。10日に発表された米CPIが1990年11月ぶりの水準になったことでさらに米金利が上昇するのか、急上昇となったことで調整が入るのか、ふたを開けてみるまで分からない状況だ。
ドル円のレンジが限られるのは、市場のドル円ロングが多いことや、本邦勢中心に売り意欲が旺盛なこと。商品先物取引委員会(CFTC)の円先物のポジション状況は先週2日時点で、2018年12月以来となる円ショートポジションを記録するなど、海外投資家も円売りに傾いていたことで、海外勢も円買い戻しの意欲が依然強い。また、本日のNYカットで期限を迎える大きめのオプションが114.00円にあることもあり、同水準に近づいている限りは動きを鈍らせそうだ。
一方で、欧州通貨に対してのドル買いは進行しやすい状況になっている。CFTCのユーロ・ショートは先週減少傾向にあり、ポンドに至ってはロングを保持していた。今週の動向でポジションが大幅に変化している可能性もあるが、欧州通貨に対してのドル買い意欲は対円よりもあることで、引き続き上値が重く推移しそうだ。また、政治的にも「ロシア軍がウクライナ侵攻を検討している」と、米国が欧州同盟国に警告を出したと昨日報じられていることで、地政学リスクも欧州通貨の重しになる。
なお、昨日は「米当局者はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の金融取引について問題はないと判断している」との報道が伝わったが、バイデン米大統領の支持率が急降下し、複数の民主党員が再任に反対していることもあり、このまま再任が決定するのかはいまだ未知数。引き続きFRBの人事にも注目しておきたい。
