海外市場でドル円は、投資家の過度なリスク回避姿勢が後退し円売り・ドル買いが先行。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.56%台まで上昇したこともドル買いを促し、一時113.96円まで上値を伸ばした。ユーロドルは時1.1258ドルまで弱含んだ。


 本日の東京時間のドル円の上値は限られるか。本日は月末5・10日(ゴトー日)ということもあり、東京仲値を中心に相応のドル買い期待がある。しかしながら、昨年11月末は国内輸出企業を中心に月末絡みのフローは売りが優勢となった。東京仲値だけでなく、ロンドンフィキシングを含め月末の特殊玉が出ることが予測されることで、市場は神経質な動きになりそうだ。


 一部ではリスク回避の動きが後退したとの声もあるが、WTI原油先物は一時72ドルまで上昇後70ドル割れまで弱含み、米金利の上げ幅も大きくはなかった。また、パウエルFRB議長が日本時間早朝に「新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』はインフレの不確実性を増大させる」「オミクロン株は経済、雇用に下振れリスクをもたらす」とも述べているように、これまでのように米金利上昇のドル買いトレンドにすぐに戻ることを期待するのは時期尚早で、ドル円の上値は限られるだろう。商品先物取引委員会(CFTC)が発表する円先物のみのポジション状況も、11月23日時点で円ショートが拡大している。26日の円買いでポジションの変化はあっただろうが、いまだに円ショートを保持している市場参加者も多いことで、上昇局面では円ショートの巻き戻しも出そうだ。


 オミクロン株以外では、米国の債務上限の期限が近づいていることにも注意を払いたい。今月中旬にイエレン米財務長官は議員へ「12月15日以後には財源が不足するシナリオがある」との書簡を送っている。残り約2週間となっていることで、再び米議会の動きからも目が離せないことになりそうだ。


 なお、本日は各国から経済指標の発表が多い。その中で日本時間では11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が一番の注目となりそうだ。市場では景況の強弱を判断する節目50を割り込むと予想されている。市場がリスクオフに傾いていることで、ネガティブサプライズに要警戒となりそうだ。