海外市場でドル円は、クラリダFRB副議長が「利上げを検討するのはまだずっと先だ」「政策金利を引き上げる必要条件は2022年末までに満たされる可能性」と発言すると、早期利上げ観測が後退しドル売りを誘った。前週末の安値113.30円を下抜けて、一時113.08円と10月12日以来約1カ月ぶりの安値を付けた。ユーロドルは、一時1.1595ドルまで買われた。
本日の東京時間のドル円は、ここ最近の為替市場が米債市場の動きに連れることが多くなっていることで、東京時間ではトレンドを作るのは難しいが上値は限られるか。昨日の東京時間早朝は、10月中旬以来となる113円前半へドル円が戻ってきたこともあり、粛々と実需を中心にドル買いをこなした。本日も昨日よりも低い水準で戻ってきていることもあり、ドル円は本邦勢を中心に買いが入ることが予想され一定の支えとはなるだろう。しかしながら、昨日のNY時間ではインフラ投資法案が週末に可決し、3年債の入札後には米金利が上昇したのにもかかわらずドル円の頭が抑えられたことを考えると、ドル円の上値は限定的になるのではないかと思われる。
東京時間では市場を動意づけるような経済指標の発表や要人講演などの予定はないが、米連邦準備理事会(FRB)の人事や、中国の不動産企業の問題など、予定外の報道などが流れる可能性もあり気を付けておきたい。FRBの人事ではパウエルFRB議長は来年2月、クラリダFRB副議長も来年1月に任期を迎える。またクオールズFRB理事は昨日に12月の退任を発表した。前副議長だったクオールズ理事を含め、正副議長が来年初めに全員交代する可能性もあり、今後のFRB要人の去就は予断を許さない状況にある。特に、民主党のウォーレン議員を中心に、議会内では過度にウォール街に近いとされている正副議長の再任に反対をする声が多く出ている。支持率が急降下しているバイデン米大統領の動向が注目される。
中国の不動産問題だが、ここ最近は話題に上ることは少なくなってきている。しかしながら、依然として非常に大きな問題なことで見逃すことはできないだろう。特に先月利払いを見送った恒大集団の利払い猶予期限を11日(日本時間では12日)に迎えることで、再び恒大集団の利払い問題が市場に影響を与える可能性もあり、報道のヘッドラインには注意を払いたい。
