本日のNY為替市場のドル円は、米10年債利回りの上昇基調やウクライナ情勢の地政学リスクの高まりを受けて底堅い展開が予想される。
米10月消費者物価指数(CPI)は、前月比+0.9%、前年比+6.2%となり、1990年11月以来31年ぶりの高水準を記録した。原油価格が高止まりし、サプライチェーン(部品供給網)の混乱が続いていることで、インフレ高進が「一時的(transitory)」ではなく、「持続的」となりつつあり、米10年債利回りは1.57%付近で高止まりしていることで、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁に講演には要注目となる。1990年11月の消費者物価指数は前年比+6.2%だったが、FF金利は7.50%、米10年債利回りは8.39%だった。
本日発表される11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値では、1年期待インフレ率見通しに要注目となる。
また、米国が欧州連合(EU)の同盟国に対し、ロシアがウクライナ国境付近で軍を増強させていることでウクライナ侵攻を検討している可能性があると警告した。ウクライナ情勢の地政学リスクの高まりは、ユーロ売り・ドル買い要因となる。さらに、EUは天然ガスの供給をロシアに依存していることで、ウクライナ情勢の緊迫化は欧州圏のインフレ高進と景況感悪化によるスタグフレーションへの警戒感を高めることにもなる。
本日も、バイデン米大統領による次期FRB議長の指名に要警戒となる。ハト派の急先鋒のブレイナードFRB理事が指名された場合、パウエルFRB議長よりも利上げに「忍耐強い」ことで、利上げ時期が遠のく可能性が高まることになる。
原油価格の高騰を受けて、米国もインフレ高進と景気減速によるスタグフレーションへの警戒感が高まりつつあることで、バイデン米政権が、エネルギー価格を抑制する方策を模索する米国家経済会議(NEC)に指示した、と報じられており、関連ヘッドラインに要警戒か。
・想定レンジ上限
ドル円の上値の目処(めど)は、10月20日の高値の114.70円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値の目処(めど)は、11月8日の高値の113.67円。
