欧州では新型コロナウイルス感染の再拡大により、オーストリアが22日より全土でのロックダウンを発表したことなどで、市場はリスクオフに動いている。独10年債利回りが9月後半以来の水準まで低下し、米債利回りも同様に低下。米金利の動向に敏感なドル円は連れて弱含んだ。本日のNY時間では米経済指標の発表もないことで、この流れを止めるのは難しくドル円の上値は限られそうだ。


 その中で、波乱要因があるとすれば米連邦準備理事会(FRB)の次期議長の任命発表となるか。バイデン米大統領は16日の記者会見で「およそ4日以内に次期議長を発表する」と回答している。市場ではパウエルFRB現議長とブレイナードFRB理事の2択になっているが、仮にブレイナードFRB理事が指名された場合は金融規制には厳しいが、金融政策はハト派であることでドル売りが進む可能性がありそうだ。

 特に今回のFRB議長指名が複雑なのは、現在のバイデン米大統領の民主党内での立ち位置が不安定になっていることもある。支持率が急低下しているだけでなく、ハリス副大統領との関係も悪化しているとも伝わっている。女性のFRB議長候補(ブレイナード氏)、女性副大統領(ハリス氏)、パウエルFRB議長の再任に反対をする女性有力議員(ウォーレン氏ほか)との駆け引きも、水面下では動いているか。


 なお、本日はウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事とクラリダFRB副議長の講演が予定されているが、クラリダFRB副議長は来年1月に任期をむかえ、FRB議長だけでなく副議長の去就も注目されている。


・想定レンジ上限

 ドル円の上値めどは、本日高値114.54円。


・想定レンジ下限

 ドル円の下値めどは、9日安値112.73円。