3日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りの上昇とともに114.22円まで上昇したものの、パウエルFRB議長が「まだ利上げのタイミングではない」とのべたことで伸び悩む展開となった。ユーロドルは良好な米経済指標などを背景に1.1562ドルまで下落した後、FRB議長の発言を受けて1.1616ドルまで反発した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、OPECプラスでの増産ペース維持への警戒感から底堅い展開が予想される。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど主要産油国でつくる「OPECプラス」は本日の閣僚協議で、原油の12月以降の増産ペースを巡り協議するが、前回同様に日量40万バレルのペースで増産する現行の合意が維持されるとの警戒感が高まっている。原油相場が7年ぶりの高値圏まで上昇し、インフレ高進が一時的ではなく持続的になりつつある中、世界の中央銀行は量的金融緩和をやめ、利上げ観測が高まりつつある。プーチン露大統領は1バレル当たり100ドルの可能性を警告し、日米印を含む石油消費国が増産加速を要請しているものの、産油国は、気候変動に対する取り組みや新型コロナウイルス感染再拡大への警戒感から、増産に慎重なスタンスを崩していない。原油価格の高騰を抑制する手段としては、中国国家食料物資備蓄局が、ガソリンとディーゼル燃料の備蓄を放出したように、米国が戦略石油備蓄(SPR)の放出に踏み切ることなどが挙げられる。グランホルム米エネルギー長官は、2015年に解除された原油の輸出禁止措置を排除しない考えを表明し、SPRの利用を検討していることも明らかにしている。
米連邦公開市場委員会(FOMC)では、前回のFOMCで予告されていたように、月額1200億ドル(米国債800億ドル、住宅ローン担保証券400億ドル)の資産購入を、11月から毎月150億ドルずつ(米国債100億ドル、住宅ローン担保証券MBS50億ドル)減額する方針が示された。しかし、11月と12月に購入を縮小した後には毎月同様の資産購入減速が適切になる可能性が高いと委員会は判断するが、経済見通しの変化に応じて妥当だと判断される場合は、購入ペースを調整する用意がある、と表明されている。すなわち、11月は1050億ドル(米国債700億ドル、MBS350億ドル)、12月は900億ドル(米国債600億ドル、MBS300億ドル)と減額されるものの、来年以降は経済見通しの変化に応じて調整される可能性が示唆された。さらに、パウエルFRB議長は「インフレ高進は一時的(transitory)」との見解を堅持し、利上げについては辛抱強くなれるとの認識を示した。
