6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」の感染拡大への警戒感が後退したことで、米国株相場が堅調に推移し、米10年債利回りが1.43%台まで上昇したことで113.55円まで上昇した。ユーロドルは、米長期金利の上昇を受けて1.1267ドルまで下落した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」の感染拡大への警戒感が後退し、米国株高、米10年債利回りとWTI原油先物価格が上昇していることで堅調推移が予想される。
経営危機に陥っている中国不動産開発大手の中国恒大集団は6日、未払いとなっているドル建て社債の利息の支払い猶予期限を迎えた。本日午後2時までに利払いができなければデフォルト(債務不履行)になることで要注目か。また、中国恒大集団は、債務再編の対象に公募債・私募債を含む全てのオフショア債券を含める計画と報じられており、関連ヘッドラインに要警戒か。
本日発表される11月中国貿易収支の予想は827.5億ドルの黒字となっており、10月の845.4億ドルの黒字からの減少が見込まれている。先日発表された米国の為替報告書では、中国に対しては、「主要国のなかで特に為替政策の透明性が欠如している」と明記し、今後の政策を注意深く監視するとした。「中国国有銀行の動向を注視する」と訴え、不公正な貿易慣行を含めて監視を続けると明記されていた。イエレン米財務長官も、中国を念頭に、「自国通貨の相場を人工的に操作しようとする外国政府の動きに、財務省は絶えず目を光らせている」と警告しており、対米貿易黒字に要注目となる。
12時30分に発表される豪準備銀行(RBA)の政策金利は0.10%で据え置きと予想されている。昨日の豪ドルは、中国人民銀行が銀行預金準備率を0.50%引き下げたことで堅調に推移した。本日は声明文に要注目となる。オーストラリアでも新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が確認されていること、先週発表された7−9月期の国内総生産(GDP)が市場予想を上回る結果(前期比1.9%減、予想は2.7%減)となったことに対する見解に要注目となる。
ドル円の注文状況は、上値には、113.60円にドル売りオーダー、超えるとストップロス買い、113.70-90円に断続的にドル売りオーダー、114.00-20円に断続的にドル売りオーダーが控えている。下値には、112.60円にドル買いオーダー、112.50円にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売り、112.20-30円には断続的にドル買いオーダーが控えている。
また本日は、ウクライナ情勢に関して、バイデン米大統領とプーチン露大統領による米露首脳会談が予定されている。米紙ワシントン・ポストは、米情報機関からの報告として、ロシアがウクライナ国境に兵力を集結し、来年初めにも最大17.5万人規模の侵攻作戦を計画していると伝えた。プーチン露大統領は、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟することは、「超えてはならない一線」だと警告し、西側諸国に対して、安全保障問題を巡る「レッドライン」を越えないよう警告しており、ウクライナを巡る地政学リスクにも要警戒となる。