24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、クリスマスの振替休日で欧米市場が休場となり、流動性が低下したことで114.30円台を中心とした狭いレンジでの取引に終始した。ユーロドルはラバロフ露外相発言「ウクライナの露大使館が攻撃された」を受けた地政学リスク回避の売りで1.1304ドルまで軟調に推移した。ユーロ円は129.27円まで連れ安に推移した。


 本日の東京外国為替市場のドル円は、年末・年始のドル需要や米系企業のレパトリエーション(国外滞留資金の本国環流)などから底堅い展開が予想される。しかしながら、ドル円の上値は、地政学リスクの高まりやオミクロン株感染拡大への警戒感から限定的だと思われる。


 8時50分に公表される日銀金融政策決定会合における主な意見(12月16−17日分)では、欧米諸国の出口戦略に対して金融緩和策の堅持が確認されることで、円安要因となる。


 地政学リスクとしては、極東では、米国と中国の台湾海峡やウイグルを巡る対立の激化、東ヨーロッパでは、ウクライナを巡る北大西洋条約機構(NATO)とロシアとの対立激化、そして、中東では、ミサイル開発を巡るサウジアラビアとイランの対立が挙げられる。プーチン露大統領は、ソビエト連邦の復活を目論んでおり、ウクライナは橋頭保でもあり、12月26日がソ連消滅から30周年となることで、NATOが譲歩しなければ、軍事的対応も辞さないとの警告が現実味を帯びることになる。

 さらに、バイデン政権の経済政策の中核を占める2兆ドル規模の税制・支出法案の採決が米民主党のマンチン上院議員に反対表明により来年に先送りされていることも、ドル円の上値を抑える要因となっている。


 ドル円のテクニカル分析では、一目均衡表の「三役好転」の買い時代に入っている。しかし、「ヘッド・アンド・ショルダー」(114.70円・115.52円・114円台半ば)の可能性も残されており、変化日は、114.70円(10/20)から115.52円(11/24)までの26日期間に対応する12月29日付近となる。12月29日の遅行スパンは115.43円(11/24)であり、終値ベースで下回っていれば、続伸ではなく反落の変化日となる。ネック・ラインが112.73円から112.53円へ下がっていることで、上昇途上のヘッド・アンド・ショルダーではなく、天井圏であることが示唆されている。

 ドル円の注文状況は、上値には、114.50-80円に断続的にドル売りオーダー、115.00円にはドル売りオーダー、超えるとストップロス買いが控えている。下値には、114.00円、113.80円にドル買いオーダーが控えている。