10日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米11月消費者物価指数が前年比+6.8%となり39年ぶりの高水準だったものの、予想の範囲内だったことで、113円後半から113.23まで反落した。ユーロドルは欧州序盤の安値1.1265ドルから1.1324ドルまで反発した。ユーロ円は128.40円から127.81円まで軟調推移。


 本日の東京外国為替市場のドル円は、14-15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて動意に乏しい展開が予想される。


 8時50分に発表される12月調査の日銀短観では、大企業製造業の業況判断指数(DI)の予想は19で、9月調査の18からの改善が見込まれている。予想通りならば、日本の国内総生産(GDP)が6-9月期のマイナス成長からプラス成長に回復する可能性を高めることになる。


 米11月消費者物価指数が前年比6.8%の上昇を記録し、1982年6月の前年比+7.2%以来の高水準を記録したことで、FOMC会合では、パウエルFRB議長の予告通りに債券購入のテーパリング(段階的縮小)加速が決定される可能性が高まっている。

 ちなみに1982年6月当時の米10年債利回りは14.3%、FF金利は13.0%、ドル円相場は高値258.90円、安値241.00円だった。FF金利と米10年債利回りの平均的な乖離幅は1.4%程度だが、1982年6月は1.3%、現在もFF金利0-0.25%、米10年債利回り1.48%で約1.4%と整合的でもある。


 FOMC会合では、11月の会合でテーパリング(資産購入の段階的縮小)が11月と12月が150億ドル(米国債100億ドル+住宅ローン担保証券50億ドル)と決定されていたが、来年1月から300億ドル(米国債200億ドル+住宅ローン担保証券100億ドル)に倍増されることが予想されている。リスクシナリオは、450億ドルに増額され、利上げ時期が前倒しされた場合となる。


 バイデン米大統領は「11月の消費者物価指数にはエネルギーコストを含む一部の物価低下が反映されていない。11月のエネルギー価格に関する情報には今日の現実が反映されていない。自動車市場などで今後数週間から数カ月の間に予想される価格の低下を反映していない。国内のインフレ率はピークに達した可能性が高く、大半の人々が考えているより急速に変化するだろう」と述べている。おそらく、市場関係者やパウエルFRB議長に対して、11月のインフレ率に過剰反応せずに、12月以降のインフレ率を注視すべきと警告しているのかもしれない。


 ドル円の買い材料は、FOMCでのテーパリング加速、米上院による連邦政府の債務上限引き上げに必要な関連法案の可決で米国のデフォルト(債務不履行)回避に向け一歩前進したことが挙げられる。

 ドル円の売り材料としては、中国の不動産開発会社、中国恒大集団のデフォルト(債務不履行)懸念による中国不動産市場への悪影響、などが挙げられる。


 ドル円の注文状況は、113.50円の17日のNYカットオプションを軸にして、上値には、113.80円にドル売りオーダー、113.90-114.00円に断続的にドル売りオーダー、超えるとストップロス買いが控えている。下値には、113.20円にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売り、113.00円にドル買いオーダーが控えている。