本日のNY為替市場のドル円は、クリスマス週で閑散取引の中、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大状況やバイデン大統領とマンチン上院議員との税制・支出法案を巡る交渉の行方を注視する展開となる。
12月米消費者信頼感指数の予想は110.8で、11月の109.5からの改善が見込まれている。12月の雇用情勢を見極める意味で、雇用関連の指標にも要注目となる。
米民主党のマンチン上院議員がバイデン政権の経済政策の中核を占める2兆ドル規模の税制・支出法案を支持しないと表明した理由は、気候変動対策の規模の縮小が狙いだと思われる。すわなち、マンチン上院議員の地盤であるウエストバージニア州は、石炭生産で全米2位であり、マンチン上院議員も石炭取引仲介業の創業者であり、現在は息子が社長をしており、気候変動対策とは相容れない立場にある。しかし、米最大の米鉱山労働者組合(UMWA)のロバーツ委員長は、税制・支出法案には炭鉱労働者にプラスとなる条項が複数含まれているため、法案への反対姿勢を再考するようにマンチン上院議員に要請した。また、米労働総同盟産別会議(AFL・CIO)のウェストバージニア州支部長のソード氏も、税制・支出法案は州の労働者と家族にプラスになるとして、マンチン上院議員に再考を求めている。
マンチン上院議員は、地盤のウエストバージニア州の石炭生産業界を守るために反対していたが、石炭生産業界から再考を要請されていることで、賛成する可能性が高まりつつある。バイデン米大統領は、「マンチン上院議員と合意できるチャンスは残っている、マンチン上院議員と私は何らかの成果を残す」と述べている。
また、米民主党のシューマー上院院内総務は、バイデン政権の経済施策の中核を占める約2兆ドル規模の税制・支出法案について、中道派マンチン議員の反対にも関わらず、2022年のかなり早い時期に上院で採決を行う、と述べており、最終的には法案の成立が見込まれている。
