海外市場でドル円は、米10年債利回りが1.50%手前まで上昇したことが買いを促した。一時114.47円まで値を上げたが、対オセアニア通貨を中心にドル売りも強まったため上値は限られた。ユーロドルは、序盤はユーロクロスの下落に引きずられる形で1.1290ドルまで下げたが、その後はユーロ円の反発を受けて1.1340ドル手前まで持ち直した。


 本日の東京時間のドル円は、堅調地合いを維持するが動意薄になるか。通常の12月24日の市場は、米国が休場ではないことでそれなりに動意づくが、今年は25日が土曜にあたることで、本日24日が振替休日となることで通常とは異なる。よって、英国市場引け時間のロンドン17時(日本時間25日1時)が市場はほぼ引けの時間になる。ドル円はリスクオンで底堅い動きを見せているものの、市場参加者がほぼいない状況なこともあり、余程のことがない限り、本日は動きが限られるだろう。


 市場はリスクオン地合いを維持しているが、クリスマス明け後の各国の新型コロナウィルス・オミクロン株の対応が急変する可能性には警戒しておきたい。特に英独の2カ国は、再びロックダウンを行う可能性もある。英国の場合は、昨年のクリスマス時にロックダウンを行っていたのにもかかわらず、首相官邸でパーティーを開いていた疑惑が浮上している。今年もロックダウンを行うと国民の不満が爆発することもあり、同時期のロックダウンを行うことができない状態だったが、今後は再規制の可能性もある。また、ドイツは英国のようなスキャンダルはないが、すでにショルツ独首相は21日に「コロナウイルス対策は効果を発揮しているが、第5波は脅威」「オミクロン株への新たな対策はクリスマス後に実施する」と発言していることもあり、再規制の可能性は濃厚だ。市場ではオミクロン株に対する警戒が和らいでいることもあり、各国の対応が急変した場合は、市場への影響は大きくなる可能性もあるだろう。


 地政学リスクが高まっていることにも警戒しておきたい。CNNによるとサウジアラビアが中国の援助のもとで、大陸弾道ミサイルを製造していることが報じられている。弾道ミサイルの製造は、イランの核問題を複雑化することもあり、中東情勢がより混迷を深める可能性が高い。また、バイデン米大統領は昨日、新疆ウイグル自治区からの輸入を禁止し、この地域の強制労働に責任のある個人に制裁を課す法案に署名した。NY市場ではほぼ反応が無かったニュースではあるが、中国の報復制裁などの可能性もあることで、今後の両大国の動きには注意を払いたい。


 なお、昨年のユーロドルの高値は1月第1週で、その後は下げに転じた。現時点ではリスクオンの勢いが強いが、年末年始は市場が根拠のなき加熱感を持つことが多いことには注意したい。