20日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りが1.80%台まで低下したことで113.96円まで軟調に推移した。ユーロドルは、ウクライナ情勢への警戒感から1.1303ドルまで軟調に推移、ユーロ円も129.05円まで連れ安に推移した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、ニューヨーク株式市場下落によるリスク回避の円買いや米10年債利回りが1.80%台に低下していることによるドル売りで軟調推移が見込まれる。ただし来週25-26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)への警戒感もあり、下値は限定的だと予想される。

 まずは本邦のインフレ指標に注目したい。8時30分に発表される12月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合)の予想は前年比+0.6%と、11月の前年比+0.6%と変わらずと見込まれている。

 日銀の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、2022年度の物価見通しが前年比+1.1%と、昨年10月の展望リポートの前年比+0.9%から上方修正されたものの、市場が警戒していた大幅な上方修正ではなかった。昨年11月の国内企業物価指数は前年比+9.2%、12月も前年比+8.5%と10カ月連続で上昇している。2021年暦年の国内企業物価指数は+4.8%と、1981年以降で最大の伸び幅を記録した。

 今年の日本の消費者物価指数は、4月から携帯料金プランの引き下げ要因が一巡することで、上昇率が跳ね上がることが見込まれている。2021年11月の消費者物価指数は前年比+0.6%だったが、通信費が▲1.4%程度なので、通信費を除いた場合、前年比+2.0%となる。すなわち、現状の原油価格やドル円相場の堅調推移が続いた場合、4月の消費者物価指数は前年比+2.0%程度となり、黒田日銀総裁のインフレ目標2%に到達することで、2023年4月の任期満了に向けた花道となる公算が高まることになる。

 警戒感が高まっているウクライナ情勢に関しては、ロシアと米国及び北大西洋条約機構(NATO)との協議で打開策が見出せなかったことで、武力紛争勃発の可能性が高まりつつある。バイデン米大統領は、ロシアの軍部隊が国境を超えてウクライナに入れば「侵攻とみなすことをプーチン大統領に明確にする」と警告した。ブリンケン米国務長官は、ロシアが「極めて短い予告」でウクライナを攻撃する恐れがあるとの認識を示しており、本日の米露外相会談に注目することになる。

 ドル円の注文状況は、114.00円の28日のNYカットオプションを軸にして、上値には、114.60円にドル売りオーダー、超えるとストップロス買い、114.70円にドル売りオーダー、114.80円に27日のNYカットオプション、115.00円にドル売りオーダーと21日のNYカットオプションが控えている。下値には、113.90円にドル買いオーダー、113.85円に21日のNYカットオプション、113.80円、113.60円にドル買いオーダーが控えている。