26日のニューヨーク外国為替市場でドル円は114.69円、ユーロドルが1.1236ドルまでドル高が進行した。FOMC声明やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のコメントを受けて米国の中長期金利が大幅に上昇し、ドル買いを促した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受けた米・中長期債利回りの上昇で堅調推移が予想される。しかしながら、米国株の下落を受けたリスク回避の円買いやウクライナ情勢への警戒感から上値は限定的か。
FOMCでは、市場が警戒していた急進的な金融引き締めではなく、漸進的な引き締めが決定された。FOMC声明を受けて、ドルは買われ、米国債と米国株は売られている。今後の注目ポイントは、バランスシート縮小の日程、ペース、規模となる。そして、前回の金融引き締めは、利上げ開始が2015年12月、バランスシート縮小開始は2017年10月と約2年間の時間差があったが、今回は2022年3月に利上げ開始後、バランスシート縮小開始となることで、米連邦準備理事会(FRB)と市場は経験したことのない金融引き締めに遭遇することになる。
また、パウエルFRB議長は「毎回のFOMC会合で、利上げする可能性を排除しない」と述べていることで、今年の利上げ回数は、7回となる可能性が示唆されたことになる。バランスシートの縮小に関しては、「前回より早期で急速となる可能性」と述べたことで、前回の最大500億ドルを超える縮小が毎月実施される可能性に要警戒となる。
・利上げ開始時期と利上げ幅:3月FOMCに決定され、利上げ幅は未定
(※市場は0.5%利上げの可能性を警戒)
・テーパリング(資産購入の段階的縮小):3月まで継続
(※市場は1月か2月に前倒しされる可能性を警戒)
・バランスシートの縮小:FF金利誘導目標レンジの引き上げプロセスを開始した後に大幅な圧縮に着手するが、具体的な日程、ペース、最終的な規模は未定
(※市場は5-7月に600億ドル程度での着手や資産売却の可能性を警戒)
ドル円の一目均衡表でのテクニカル分析では、昨日は先行スパン2(114.03円)が先行スパン1(113.89円)を上抜けて雲が捻れる「変化日」となっていたが、FOMC声明を受けて、年初来の下落トレンドが反転している。
ウクライナ情勢に関しては、21日にスイスのジュネーブで開催された米露外相会談で、ロシア側は改めて「NATO東進せず」を文書で確約するように求めていたが、昨日、米国は、安全保障に関する回答文書をロシアに提示した。米国側の回答はロシアが選択した場合に真剣な外交の道筋を明示し、ロシアが提起した懸念を原則的かつ現実的に精査していると明らかにしており、ロシア側の反応に要注目となる。また、明日28日にはマクロン仏大統領とプーチン露大統領との電話会談が予定されている。
