本日のNY為替市場のドル円は、重要な経済指標の発表や要人発言などのイベントの予定がない中で、ウクライナを巡る協議の進展を見極めることになる。
米国12月の失業率が3.9%に低下し、米連邦準備理事会(FRB)が最大雇用の目安としている4%を下回ったことで、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ開始の確率が90%を超えてきている。利上げ観測の台頭を受けて、ニューヨーク株式市場と債券市場が下落しており、ドルも売られていることで、トリプル安の様相を呈し始めている。米10年債利回りが2020年1月以来の1.8%台へ上昇しているにも関わらず、ドル買いとなっていないことで、海外投資家の米国債売却を受けたドル売りが先行している模様。
米国とロシアは昨年末の電話での首脳会談に続いて、本日10日は「戦略的安定性に関する対話」を開催する。さらに、12日には、北大西洋条約機構(NATO)とロシアがNATOロシア理事会を開催し、13日には米露や欧州諸国が加盟する全欧安保協力機構(OSCE)での協議が予定されている。
ブリンケン米国務長官は、プーチン露大統領がウクライナへの侵攻を進めるならば、大規模な経済的な制裁を課す、と警告しており、ロシア側は、北大西洋条約機構(NATO)の東方不拡大の確約を求めている。英FT紙が発表した「2022年世界情勢の注目点20」では、ロシアによるウクライナ侵攻は想定していない。その理由として、ロシア側の被害が大きくなること、ウクライナを不安定にして同盟国からの軍事援助を思いとどまらせ、NATOを威嚇しつつ、ドンバスの戦闘を終わらせるための協議でさらなる譲歩を強いる可能性が挙げられている。
