本日のニューヨーク為替市場では、先行きの米金利に対する思惑でドルが上下することになりそうだ。欧州前半までは、過度な米金利先高観が後退したことでドルの地合いが全般弱まった。


 昨日は複数の米連邦準備理事会(FRB)高官から、積極的な金融引き締めが確実という風潮に「待った」をかけるような発言が相次いだ。一部通信社によれば、タカ派とされるジョージ米カンザスティ連銀総裁は「緩和策の解除開始の判断において慎重に行動する必要がある」と述べたもよう。週末の英FT紙とのインタビューで「3月0.5%利上げも受け入れる」としたボスティック米アトランタ連銀総裁も、週明けには「0.5%は好む設定ではない」とあっさりと軌道を修正した。


 「2022年は全7会合での利上げも排除しない」とした前回のパウエルFRB議長の定例記者会見を受け、米債券市場では売りポジションが溜まっているもよう。急ピッチな利上げに対する慎重論がこのまま広まるようであれば、債券買い戻しが進む場面もありそうだ(金利は低下)。そうなるとドルも上がりづらくなるだろう。


 ただFRB高官は、金融政策はデータ次第としており、まずは1月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数で足もとの米景気を確かめたい。市場予想は57.5と14カ月ぶりの水準まで低下が見込まれている。もし予想より下振れした場合は、20年11月の57.3を割り込むかどうかがポイントとなりそうだ。


 なお本日は、欧州の安全保障体制についてブリンケン米国務長官とラブロフ露外相が電話で協議する予定。現状、両者が妥協点を見出せるとは思えず、ロシアのウクライナ侵攻リスクは高まったままではないか。