海外市場でドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を控えて、日米金利差拡大への思惑から円売り・ドル買いが先行し、一時119.12円と2016年2月以来の高値を付けた。そのあとは118.58円付近まで下押しした。ユーロドルは一時1.1040ドルまで値を上げた。

 本日のドル円は、日米金利差拡大で堅調地合いを維持するか。昨日の値動きをみると、円の独歩安となっている。欧州通貨やオセアニア通貨だけでなく、新興国通貨に対しても円安が継続。今日から始まる日銀金融政策決定会合でも、政策金利の据え置きがほぼ確実視されていることもあり、円の一人負け状態は変わりそうもない。

 もっとも現在の円安が急激なことと、円安が日本経済に対して負の部分が強まっていることを日銀内で指摘されるかには警戒を怠らないようにしたい。先週発表された2月の輸入物価指数は前年比で34.0%まで上昇しているが、さらに円安が進んでいることを考えると、国内経済へ与える影響は軽微ではない。日銀の中村審議委員が先月「ドル円、103円から115円で安定なら日本経済にとってプラス」と述べているが、すでに115円を超える円安が進んでいることで、「悪い円安」に対して言及されるかには注目したい。

 ロシアによるウクライナへの侵攻についての和平交渉は平行線のままだが、市場は過度なリスク回避姿勢が後退している。しかしながら、依然としてロシアによる攻撃が緩むことはない。また、バイデン米大統領は「プーチン露大統領は戦争犯罪人(war criminal)」と断定したことで、仮に和平交渉が前に進んだ場合でも、ロシアに対する制裁解除はほど遠く、欧州経済への悪影響やコモディティ価格の上昇の流れは変わらないか。アジア時間も引き続き、ウクライナ情勢で上下する原油先物価格の値動きにも注視しておきたい。

 なお、本日は豪州から2月の雇用統計が発表される。ロウ豪準備銀行(RBA)総裁は「早すぎる利上げは完全雇用のためにはリスク」とし、利上げに対しては幾度も否定をしている。しかし、雇用改善傾向が確かなものとなった場合は、他国同様に利上げに対して前向きになる可能性もあり、雇用統計には注目したい。