海外市場でドル円は、米長期金利が低下した場面では、一時118.37円と本日安値を更新した。ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローも観測された。ユーロドルは、フィキシングにかけて一時1.1137ドルと日通し高値を更新した。ただ、米10年債利回りが上昇に転じると徐々にユーロ売り・ドル買いが優勢になり、1.1089ドル付近まで伸び悩んだ。
本日の東京時間のドル円は、日銀政策決定会合を前に神経質な動きになるか。今回の会合でも日銀が金融政策を変更するとの予想はなく、大規模緩和策が維持されるだろう。しかしながら、国内景気の下振れリスクについて言及があるのではないかとの声が多い。前回会合(1月17−18日)以後にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、世界経済だけでなく日本経済も大きく影響を受けている。個人消費は、前会合で「持ち直しが明確化している」に引き上げた判断を、一転下方修正する可能性が高い。
一方で物価は上振れという判断になるか。前回の会合時のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)2月限は大幅に上昇していたとはいえ、83ドル後半だった。輸入物価指数も高止まりしていたとはいえ20%台。しかしながら、この約2カ月で原油価格は更に上げ幅を拡大。輸入物価指数は34%台まで上昇している。よって、今回の会合では物価上振れ、経済下振れという判断になり、景気全体の判断を慎重化させる方向で見直す可能性があるとの声が多い。
また、為替相場に関する金融当局からの発言も注目される。円安が更に輸入物価を押し上げていることで、経済的な影響は大きい。黒田日銀総裁の会見での質疑応答で円安に振れる部分もあるだろうが、市場では円安けん制にはまだ踏み込まないのではないかとの声は多い。もっとも、一部日銀審議委員の想定レートよりも大幅に円安に振れていることもあり、総裁以外の委員が円安に対しての警戒発言が声明文で出てくる可能性もあることには注視しておきたい。
なお、ウクライナ情勢は、「プーチン露大統領が核の威嚇を行う可能性」と米当局者が発言している。米当局者はウクライナへの侵攻時間をほぼ完全に当てていることもあり、本日もロシアとウクライナの動向には目が離せないだろう。
