22日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、欧州市場で121.03円まで上昇した後、120円台半ばから後半でのもみ合いに終始した。ユーロドルは、欧米株価の上昇を背景にリスク・オンのユーロ買い・ドル売りが優勢になり1.1046ドルまで堅調に推移。ユーロ円も133.33円まで堅調に推移した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、日米金融政策の乖離を受けたドル買い・円売りと年度末に向けた本邦機関投資家のレパトリエーション(国外滞留資金の本国環流)の攻防が予想される。
 昨日は、120円から121円にかけたオプション絡みのドル買いや米系ヘッジファンドによる四半期末に絡んだドル買いが観測されており、本日も年度末・四半期末に絡んだ取引に要警戒か。
 先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%引き上げ、年内に0.25%の利上げをさらに6回実施することが示唆された。そして、パウエルFRB議長、ウォラーFRB理事、ブラード米セントルイス連銀総裁、バーキン米リッチモンド連銀総裁が、5月以降のFOMCでの0.5%の利上げを主張していることで、米10年債利回りが2.3898%前後まで上昇している。
 一方、日銀金融政策決定会合では、現状の大規模な金融緩和政策が維持され、黒田日銀総裁は「コストプッシュ型のインフレは持続せず、経済を下支えするため粘り強く金融緩和を続ける必要がある」と強調した。
 そして、ドル高・円安の進行に関しては、「円安が全体として経済・物価をともに押し上げて、輸出が増えるので日本経済にプラスという基本的構図に変わりはない」との見方を示し、円安を容認する姿勢を示した。また、鈴木財務相も、120円台の円相場に関して、一般論として「円安方向の動きによって輸出企業の収益は改善する」と述べた。
 黒田日銀総裁と鈴木財務相、すなわち、岸田政権が現状の円安が日本の輸出企業にとってプラスと認識していることで、エネルギー価格や穀物価格の上昇を受けた輸入物価の上昇という「悪い円安」を抑制する措置への警戒感が低下しており、円安に拍車がかかりつつある。
 ドル買い・円売り材料は、エネルギー価格や穀物価格の上昇を受けた購入代金のドル買い需要の高まり、日米金融政策の乖離などが挙げられる。
 ドル売り・円買い材料としては、年度末決算に向けた本邦機関投資家のレパトリエーション(国外滞留資金の本国環流)、ロシア軍がウクライナでの戦争で戦術核を使用した場合のリスク回避の可能性などが挙げられる。
 昨日、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、ロシアはその存在自体が脅かされた場合にのみ核兵器を使用すると警告している。
 明日24日にG7首脳会議と北大西洋条約機構(NATO)緊急首脳会議が開催されることで、ロシアへの対応策とロシアによる反応が注目される。