24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが継続しており122.41円まで続伸した。ユーロドルは米長期金利の上昇やウクライナ情勢への懸念などから1.0966ドルまで弱含み。ユーロ円は134.61円まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、日米金融政策の乖離を受けたドル買い・円売りと年度末に向けた本邦機関投資家のレパトリエーション(国外滞留資金の本国環流)の攻防が予想される。
ドル円の上値目処は、2015年6月の高値125.86円だが、当時は黒田日銀総裁が「実質実効為替レート(※67.63)ではかなりの円安であり、一段安はありそうにない」と円安を牽制し、ドル安・円高に反転させた。国際決済銀行(BIS)が発表した円の2月の「実質実効為替レート」は、66.54となり、1972年6月以来の低水準だった1月の67.38からさらに低下している。3月は、ドル円が122円台に上昇するなど、円が全面安の展開となっており、1972年2月の66.25に近づいている可能性が高い。実質実効為替レートは、日本の貿易量や物価水準が反映して総合的な実力を示しており、輸出企業は海外に生産拠点を移していることで円安の恩恵は限定的となり、購買力の低下は家計の負担を高めることになる。岸田政権による夏の参議院選挙を見据えた輸入物価抑制のための「悪い円安」を牽制する発言には、引き続き要警戒となる。
注目されたベルギーの首都ブリュッセルでの主要7カ国(G7)の首脳会議、欧州連合(EU)の緊急首脳会議、北大西洋条約機構(NATO)緊急首脳会議では、ウクライナでの戦争を終わらせるような措置が打ち出されなかった。NATOは欧州東部を守る戦闘群の数を2倍に増やすことで合意し、さらに米国と協力し、ロシアがウクライナで化学兵器や核兵器を使用した場合への準備を進めている。G7はロシアのプーチン大統領に対し、ウクライナで大量破壊兵器を使用しないように警告した。リード米上院軍事委員長(民主党)は、ウクライナに侵攻したロシア軍が核兵器や生物・化学兵器を使用し、放射線などがNATO加盟国に飛散すれば、NATOへの攻撃と見なし軍事介入する可能性があるとの見解を示している。
ロシアのウクライナ侵攻は3月5日までにキエフを制圧するというプランAは無くなり、現在、民間人への攻撃による降伏を狙うプランBに移行しているらしい。プランCは、ウクライナに軍事的な援助をしているポーランドからの補給線を断つもので、NATOとの戦端が開かれる可能性があり、プランDは、が核兵器や生物・化学兵器を使用するという作戦らしい。
ロシアの軍事態勢の手引には、「エスカレートさせて脱エスカレートする(Escalate to Deescalate)」という戦略がある。ロシア軍と米軍が通常兵器での交戦状態に陥った場合、ロシア軍が低出力核兵器を使用(エスカレート=escalate)し、米軍は、核兵器で応じることは核戦争になることで反撃を止めて戦争を終わらせる(脱エスカレートする=deescalate)という戦略である。

