15日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りが上昇に転じ、米国株相場が底堅く推移したことなどで118.40円付近まで堅調に推移した。ユーロドルは、米長期金利が上昇に転じたことなどで一時1.0926ドルまで軟調に推移した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、明朝午前3時に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)声明、ロシア国債の利払い、第4回停戦協議を控えて、動きづらい展開が予想される。
FOMCでは、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で言及したように0.25%の利上げは既定路線となっている。注目ポイントは、米国2月のインフレ率が1982年1月以来の高水準前年比+8.3%だったことで、0.50%へ引き上げられるのか否か、「ドットチャート(FF金利の予想分布図)」での年内6回での利上げ幅と利上げ回数、そして量的金融引締政策(QT:Quantitative tightening)の開始時期となる。
市場では、昨年末まで「インフレ高進は一時的」とインフレ上昇を見誤ったパウエルFRB議長とラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁への信頼度は失墜している。FRBは、3月9日まで資産購入を続け、本日16日まで、ゼロ金利を続けていた。ECBも6月まで資産購入プログラム(APP)を続け、その後に利上げ開始を示唆している。
FOMC声明でのリスクは、金融を十分に引き締めないケースと引き締め過ぎるケースとなる。
ウクライナでの戦争はインフレ圧力を高め、世界経済に悪影響を及ぼすと見られており、終息するまで、FRBが金融引き締めを躊躇した場合、FRBのインフレ抑制への信認が喪失する。
引き締め過ぎた場合、米10年債利回りと米2年債利回りの縮小傾向が示唆しているようにリセッション(景気後退)の可能性が高まることになる。
旧債券王のビル・グロス氏は、米10年債利回り2.15%が分水嶺だと指摘してきた。すなわち、米10年債利回りは、ボルカー・ショック後の1981年9月の15.84%から、コロナショックの2020年3月の0.398%まで長期低下トレンドを形成してきたが、2.15%を明確に上回った場合、利回り上昇トレンドに入ることになる。昨日は2.167%まで上昇し、2.144%付近で引けている。
また、本日は、ドル建てロシア国債(1億1700万ドル)の利子の支払日を迎えるが、シルアノフ露財務相は米欧などがロシア中銀の外貨準備凍結を解除するまでルーブルで支払うと主張している。もしドルでなくルーブルで支払われたとなれば、約束と異なる通貨での返済となり、デフォルト(債務不履行)とみなされる可能性があることで要警戒か。30日間の猶予期間があるため、4月15日がデフォルト認定日となる。
