ウクライナの地政学リスクが高まってから、ドル円は114-115円台で神経質な動きとなっているが、リスクオン・オフでドルと円が同じ方向に動いていることもあり、大きな方向感は出ていない。本日は一時115.92円まで上昇し、2月11日以来の高値をつけたが、116円大台を前に伸び悩んでいる。この後、一時的に116円台を回復したとしても、ウクライナ情勢をめぐる警戒感は根強く、利食いの売りに押される可能性が高いとみている。
一方でドル円の下押し局面では依然として日米金融政策格差を意識した押し目買いが入りやすく、下値の堅い動きが続くと見込まれる。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%利上げは織り込み済みだが、3月以降にインフレ加速への懸念が一段と強まり、3月以降の会合での引き締めが加速するとの思惑も高まっている。
本日はNYタイムで注目の米経済指標の発表は予定されておらず、ウクライナ関連ヘッドラインに絡み、米株や米長期金利、コモディティ価格の動向を睨みながらの動きが見込まれるも、ドル円は引き続き方向感は出にくいと見込まれる。本日もユーロや、コモディティ価格の急騰を受けて堅調のオセアニア通貨などが主役か。