NYタイムのドル円は、昨日125円超えまでのストップロスの買いをつけにいったやり過ぎ感を消化して、どれだけ戻りを試すことができるか注視する展開か。米系短期投機筋の仕掛け的な取引が急上昇の一因とされ、125円台など2015年8月以来、およそ6年7カ月ぶりの高値圏での滞空時間は限られた。久しぶりの好条件でレパトリ(利益など資金の本国還流)のドル売りができた本邦勢の動きも、上値を抑える要因となったようだ。

 ただ、昨日NYタイムの下押しを123.10円台にとどめ、その後の反発は十分ではなかったものの、本日の東京タイム午後の下押しも123.11円までだった。60分など日中足ベースのチャートでみた形状は、ダブルボトム形成に向かいそうな状態。東京タイム午前に上値が抑えられた124.30円を上抜けて勢いづき、再び125円回復を試す期待が高まりやすいともいえる。久しぶりの高値圏でまだ上値にしっかりしたオーダー配置が乏しいことも動きを活発にしそうだ。

 一方で下値も、買いとストップロス売りおよびオプション(OP)が置かれた123円水準を割り込むと、支えとなりそうな相応の規模のOPが観測されるレンジ122.00円付近まで調整が進むリスクはある。強弱が米株価動向に影響を及ぼすことも多い米消費者信頼感指数など経済指標の内容や、米金融政策のタカ派的な思惑の強まりに影響しそうな米地区連銀総裁の講演、そして債券需給を通じて金利動向に作用しそうな米7年債入札など、NYタイムのイベントがドル円の再上昇を促すか見定める局面となる。