ウクライナ情勢をめぐり、金融相場全般にリスクオフの動きが強まっているなか、ドル円も神経質な動きが続いている。円買い・ドル買いの綱引きで乱高下する場面はあるものの、方向感は出ていない。足もとでドル円は114円台で下げ渋るも、115円後半で上値が抑えられ、2月11日以来の116円台回復を試す動きには持ち込めていない。
ウクライナをめぐる緊張感や不透明感は当面続きそうだが、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)を2週間後に控え、今晩のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言次第では方向感に欠けるドル円に動意づく可能性はありそうだ。市場ではFRBが今月の会合で利上げが確実視され、0.50%利上げの期待も出ていたが、ウクライナの緊迫化を受けて0.50%利上げ期待は大きく低下し、一部では据え置きの見方も出ている。ウクライナ問題でFRBが利上げに慎重になるのではないかとの思惑が浮上しているなか、FRB議長の発言で金融正常化のシナリオが確認できれば、ドル円は116円を意識した動きも見込まれそうだ。
また、相場全体としてはウクライナ情勢に睨んだ動きが継続。ロシア政府は今晩にもウクライナとの協議を再開する用意があると発言しているが、ウクライナが応じるかは不透明。ウクライナのゼレンスキー大統領は「ロシアの攻撃が続いている間は協議の席に着くことはない」とも述べている。米国防総省は、経済制裁によるロシアのプーチン大統領へのダメージは限定的であり、ロシアは5日以内にウクライナの首都キエフを攻略する可能性が高いとの見解も示している。
