12日のニューヨーク外国為替市場でドル円はほぼ横ばい。米消費者物価指数(CPI)発表後にドル売りが先行すると一時124.77円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと買い戻しが進んだ。取引終了前に125.40円付近まで持ち直した。ユーロドルは1.0903ドルを高値に1.0821ドルまで反落した。欧米諸国との対立姿勢を強めるプーチン露大統領はウクライナ侵略を正当化し、攻撃の継続を表明したこともユーロの重しとなった。ユーロ円は一時135.54円と3日ぶりに反落した。
ドル円はアベノミクスで円安が本格化した時期の高値125.86円(2015年高値)が重要なレジスタンスとして意識されている。ドル円の11日の高値は125.77円、昨日12日の高値は125.76円と攻略に失敗した。125.86円超え水準にはストップロス買いもかなり溜まっているもようで、引き続きこの水準の攻防が注目される。東京タイムでは時間外の米長期金利の動きに注目。昨日の米10年債利回りは時間外取引で2018年12月以来の高水準となる2.83%台をつけた後は上昇が一服した。3月CPIは前年比+8.5%、同コアは+6.5%とほぼ予想通りの結果となり、米長期金利の上昇にはつながらなかったが、40年ぶりの水準で伸びが加速しており、米連邦準備理事会(FRB)が5月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の利上げに踏み切る可能性が高い。米10年債利回りの3%突破も視野に入っているなか、ドル円の先高感は根強い。
米長期金利の上昇が止まらない一方で、日銀は長期金利の0.25%以上の上昇を抑えるため国債を無制限に買い入れる「指値オペ」を実施している。この状況のなか、この先もドル高・円安が続くとの見方は強い。ドル円の現水準では日銀や同局のけん制が警戒され、神経質な動きも伴うが、口先だけで円安は止められそうもない。だからと言って、現時点で為替介入や金融政策の修正に走る可能性は非常に低い。財務省が為替介入に動く場合、インフレ懸念が強い米国から強い反発を受けることが想定できる。また、日銀は物価や金融システムの安定を金融政策の目標としており、円安が国内経済へ深刻な影響を及ぼすとの判断に至らない限り、円安是正のために為替介入や緩和方針の修正を行うことはないだろう。

