15日の海外市場でドル円は、アジア時間に約20年ぶりの高値を付けた反動でポジション調整目的の売りなどが出ると一時126.31円付近まで下押しした。もっとも、グッドフライデーで市場参加者がほぼ不在となる中、大きな方向感は出なかった。ユーロドルも動意が鈍かった。
本日の東京時間のドル円は、買い場探しは変わらないか。先週15日に鈴木財務相が価格転嫁や賃上げが不十分な状況で進む円安を「悪い円安」と述べた。しかし、他国がインフレ抑制対策として積極的な金融引き締めに動く一方で、日本が利上げをできる環境にはないことで「投機的」ではなく「合理的な円売り」の流れは変えるのが難しい。
また日銀も先週11日の支店長会議で、ドル円が125円台で取引されている状況下でも、「円安は全体としてはプラス」と複数の支店長が発言をしていることもあり、政府と日銀の円安の捉え方も異なっている。
もっとも連日円安の流れが続き、商品先物取引委員会(CFTC)が発表した先週12日付の円先物はショートが拡大。ポジションが偏っているため、多少の調整で円が買われることもあるか。
本日はオセアニア両国(豪・NZ)や香港、英独仏市場などは祝日。東京やシンガポール、中国、米国、カナダ以外の市場はほぼ休場のため、市場の注目材料は少ない。その中で注目されるのが日本時間11時に発表される中国の1-3月期国内総生産(GDP)になる。
今回のGDPには現在は、上海市で続けられている新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の影響は数値にほぼ加味されていない。そのため市場予想は、前期比では0.6%上昇、前年同期比でも4.4%上昇との予想だ。ただし、4.4%という数値は中国の2022年の経済成長率の目標5.5%を大きく下回っている。もし予想よりも下振れた場合は、中国経済の停滞懸念が高まることになるだろう。弱い結果となった場合は、米中長期金利が先週のように再び逆転し、資金の流れがドルに偏るだけでなく、経済を依存している国の通貨の下落などもあり得そうだ。
欧州の多くの国が休場なため、欧州通貨は動きにくいだろう。しかし、今週は欧州での政治状況が市場に影響を与える可能性があることで、予断を許さない。
今週末に仏大統領選決選投票を迎えるが、16日にマクロン仏大統領はマルセイユでの講演で左派票の取り込みを行う演説を繰り返した。このこともあり、第1回投票で急進左派メランション氏(得票率約21%で3位)に投票した人の約4割はマクロン氏に投票を行うという世論調査の結果が出ている。ただし、同じく約4割が未定とされ、今週はマクロン氏とルペン氏の動向に目が離せない。
英国では先週ジョンソン英首相が、現職首相として初めて法律違反で罰金を科された。このことで、週末に行われたYouGovの世論調査では63%が、もし更なる罰金が科された場合は、首相は辞任をするべきだと考えていることが分かった。なお現時点でも、首相の11件の問題行動のうち5件は調査中となっている。

