海外市場でドル円は、欧州市場がイースターマンデーの休場で閑散取引の中、しばらくは126円台半ばでのもみ合いが続いた。ただし、米金利の上昇とともにドル高が進行し、取引終了間際に一時127.00円と2002年5月以来およそ20年ぶりの高値を付けた。ユーロドルも、米長期金利の上昇に伴うドル買いが入り、一時1.0770ドルと日通し安値を付けた。
本日の東京時間のドル円も堅調か。昨日、衆院・決算行政監視委に出席した黒田日銀総裁だが、質疑応答を聞いている限りでは基本的な円安容認スタンスは変わらないと思われる。
昨日、日銀総裁が述べた「最近の円安はかなり急速な為替変動」「円安のマイナス面も考慮しなければならい」を文言だけを拾い、市場はトーンが変わったと捉え一時的に円買いに動いた。しかしながら、昨日の中継を見ていると、これらの発言は質問者(立憲民主党の青柳氏)が「円安が急激なこと」を指摘した後の回答で、黒田総裁も上述の回答をせざるを得ないような質問でもあった。
よって、円安のデメリット(昨日の黒田総裁の発言では「物価上昇による家計負担」「中小企業への悪影響」など)については認識しているものの、差し引きすると黒田総裁が昨日も最初に発言した「円安が全体としてプラスという評価は変えていない」との認識に変化はない。
アベノミクス相場でドル円が125円台まで上昇してきたときの黒田総裁の発言(黒田シーリング)とは様相が違い、円安是正を求めるような回答ではない。さらに、金融緩和を継続するとの考えを示している中で、「為替相場は経済・金融のファンダメンタルズを反映するべき」と、昨日も言及をしていることを考えると、ファンダメンタルズにそった円安容認とも捉えるべきだろう。
本日のアジア時間では約20年ぶりの水準での取引が続く、ドル円が相場を引っ張ることになるだろうが、豪ドルの動きにも注目したい。本日は豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨が発表される。通常は理事会で発表された声明文と議事要旨はさほど差がないため、ここ最近は注目度が低い。しかしながら、今月5日に行われた理事会では「忍耐強く」や「インフレが目標内に持続的に収まるまで利上げしない」などの文言が削除されたことで、今回の議事要旨でRBAがどの程度金融の正常化に傾いたか分かる可能性もあるだろう。
また、イースター休暇から欧州勢が本日より戻ってくることで、欧州入り後からユーロを中心とした欧州通貨の値動きが激しくなることにも留意しておきたい。特にウクライナ情勢の進展や、仏英の政局には目が離せない。

