NYタイムのドル円は軟調な推移のなか、下値の落ち着きどころを探る展開か。昨日は4月の米消費者物価指数(CPI)が軒並み予想を上回ったことから、米長期金利の上昇先行とともにドルが買われたものの、ほどなく失速。予想を上回ったとはいえ、コア指数の前月比を除けば3月より伸びは鈍化した。インフレ率が落ち着く可能性への警戒感も改めて浮上。軟調な米株価動向を反映したリスク回避の債券買い(金利低下)も、ドルの重さにつながった。
現時点で時間外取引の米株価先物は軒並み下落。リスク回避を意識した重いセンチメントが本日NY序盤も支配的か。本日発表の米卸売物価指数(PPI)は、素直に米金利動向やドル相場に反映されにくい局面が少なくないものの、インフレ指標への注目度が高い現状では、通常より市場が敏感に反応することは考えられる。失業保険申請件数とともに、強弱を注視したい。